犬の病気・症状
定期的な健康診断
- 生後半年~4年までは元気に過ごせますが、5年目以降はだんだん衰えが出はじめ、病気になりやすいワンちゃんが増えます。健康診断はもちろん、フェラリア・狂犬病・ジステンパー・ノミの4大予防接種を受けさせてあげてください。
歯の病気
- 最近は食生活の変化で歯周病なども増えています。そのままにしておくと、人と同じで歯が抜け落ちたり、歯肉やあごの疾患に進むこともあります。心臓など内臓に影響が及ぶこともあるので注意が必要です。
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- 歯周病の症状
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- 口臭がひどい。タンパク質の腐敗臭のような臭いがする。
- 歯(牙)の色が茶色になる。
- 表面に歯石が付き、岩のようになっている。
- 食べものが食べにくそう。
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- 予防法・対処法
- 子犬のころから歯ブラシをおもちゃにさせるなど、日ごろのオーラルケアが第一です。専用の歯ブラシの使用や、歯石が付きにくくなるスプレー、食事と一緒に食べる予防の薬なども必要です。治療は歯石や病巣の除去をします。
耳の病気
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- 症状
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- かゆがって足でかく動作、頭を振るなど様子が多い。
- 落ち着きがなく、耳のあたりをかく動作が増えた。
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- 外耳炎
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耳の形によってなりやすい犬種があります。
水が入った時に抜けにくい形の耳の犬は、炎症を起こし化膿し悪化させる場合があります。
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- 予防法
- シャンプーの後には、見えている範囲でいいので、スポンジや綿棒などで軽く拭いてあげると良いでしょう。あまり奥まで拭くのはよくありません。 治療は耳の洗浄や抗生物質、点耳薬の投与などです。
皮膚の病気
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- 症状
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- 皮膚の病気の症状
- 体の表面にしこりがある
- 毛が一部だけ抜ける
- 毛のつやがない
- 赤くはれている
- 女の子…お乳のまわりにしこりがある
- 多くは皮膚の炎症ですが、時々皮膚ガン、乳腺腫瘍などが起こっている場合があります。
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- 乳腺腫瘍
- 女の子特有の病気です。乳腺に腫瘍がしこりになることで、触れば飼い主さまにもわかります。 最大の予防は、繁殖をさせる予定がないのであれば、生後半年前までの、最初の生理が始まるまでに避妊手術を施すことです。99%防げるというデータがあります。同時に子宮蓄膿のリスクもなくなります。
尿の病気
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- 症状
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- 尿が出ない
- 水を頻繁に飲む
- 尿の量が増える
- 尿をするとき痛がる(困る)素振りがある
- 血尿を出す
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- 尿道結石・膀胱結石
- いずれも腎臓や膀胱など尿に関連する内臓の病気です。尿道から膀胱にバイ菌が入り、それを巣に結石ができます。多いときは数十個の結石がたまります。結石の種類によっては食事でとけます。溶けない場合は手術で取り除きます。
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- 腎不全
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水を欲しがり、また排尿量も多くなります。
尿検査をして、尿の比重を計ります。異常があれば投薬や食事の制限を行います。
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- 糖尿病
- 多飲・多尿、食べても痩せる、毛のつやがなくなる、元気がなくなるなど、行動が弱くなっていると糖尿病の疑いがあります。インシュリンの投与や食餌療法で改善させます。白内障や腎不全などの合併症を起こすことがあるので、十分な注意が必要です。
目の病気
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- 症状
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- 目の周りをよくこする
- 目ヤニが多くなる
- 眼球に白濁がみられる
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- 目にキズがついていることが多いです。
- 角膜ビラン・角膜潰瘍などを起こしている場合があります。犬種によって(パグ・シーズなど)は、毛先が目を刺激して悪化させることもあります。点眼薬、飲み薬で様子を見ますが、原因を改善する(目の周りの環境改善など)のが大切です。
子宮の病気
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- 中年になると、子宮に膿がたまる病気、子宮蓄膿症になりやすくなります。
- この病気になると、元気がなくなり、お水をよく飲むようになり、食欲が低下し、時には、吐きます。 陰部から膿が出ることもあります。この病気は、外科で膿の溜まった子宮、卵巣を取り除きます。
腫瘍
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- 脳腫瘍
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- 歩行時のふらつき
- 痙攣
- 神経麻痺
- などの症状が見られます。
比較的高い年齢の犬に見られるもので、発症しても特に症状のない場合もあります。
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- 前立腺腫瘍
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- 尿が出にくい、尿の量が減る
- 便秘
- などの症状が見られます。また体のほかの部位に転移することもあります。
原因はいまだ不明で、有効な治療法が確立していません。